<< September 2007 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | -
ZOO〈1〉 (集英社文庫)
評価:
乙一
集英社
(2006-05-19)
Amazonおすすめ度:

●カザリとヨーコ
一卵性の双子なのに何故かヨーコだけが母親に虐待される。
双子が交換するネタは確かGOTHにもあったなあ。


●SEVEN ROOMS
目が覚めるとある部屋に閉じ込められていた姉と弟。
毎朝扉の隙間から差し出されるパン一枚と水の入った皿。
部屋の真ん中には水が流れる溝が通っている。
体の小さい弟は溝のトンネルをくぐり抜けて外に出るのだが、
そこにあったのは同じ部屋と、同じように監禁された女性。
用意された、7つの部屋。
死を前にして兄弟が選択した道とは。

これは・・怖いお!!
でも一番映像としてありかなって。
怖くて切ない。
乙一。


●SO-far そ・ふぁー
父親は、母親は死んだという。
母親は、父親は死んだという。
僕には両方見えているのに。
一体どっちの世界が現実なのか?

なんかひっかけが用意されてるんだろなあああ
と思ってだまされないように読んでたのにだまされた!
乙一には勝てません。


●陽だまりの詩
主人の遺体を埋めるために作られた1体のロボット。
人間の心を理解し、世界の陽だまりと暗い陰を知る。


●ZOO
毎日1枚ずつ、行方不明になっている恋人の遺体の写真が送られてくる。
毎日毎日、写真の中の彼女は腐敗を進めている。
自分で殺しておきながら、恋人を殺された彼氏の役を演技し続ける男の話。

00:12 | あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0)
ようちゃんの夜 (ダ・ヴィンチブックス)
評価:
前川 梓
メディアファクトリー
(2006-08)
Amazonおすすめ度:

ようちゃんにはようちゃんの世界がある。
あれ、ぜんぶほしい。
私がそう思っても、それは私のものにはならない。
空を飛ぶ男の人も、足にまとわりつくちっちゃな私も、
私には見えない。

ようちゃんにはようちゃんの世界があって、
私はようちゃんの世界がほしくって、
だけど私はようちゃんじゃなくて、
それでもようちゃんが好きで、
ようちゃんを助けたいと思ってて。

そしたらちゃんと、ようちゃんの世界に私ははいってた。
カーテンの中に、私もいた。


不思議で、ちょっと怖くて、それでいて魅力的で、切ない。
すごいバランスの物語。
恋心に似てるな、と思うのだけれど、
そこを女の子同士で書いて、
「塙ようこ」を生み出したこの作者はすごい。
実は同じとし。
すごい。

00:10 | ま行(前川梓) | comments(0) | trackbacks(0)
黄昏の百合の骨
理瀬の物語ね。
おばあちゃんが死んで、「魔女の館」と呼ばれるおばあちゃんの家に
なんだか怪しい叔母2人と共に住むことになった理瀬。
おばあちゃんが館のどこかに隠した「ジュピター」とはなんなのか探しているうちに
動物が毒殺されたり、同級生の男の子が失踪したり・・・

と、いうお話。
恩田陸も最近飽きてきたなあー

00:09 | あ行(恩田陸) | comments(0) | trackbacks(0)
人のセックスを笑うな (河出文庫)
評価:
山崎 ナオコーラ
河出書房新社
(2006-10-05)
Amazonおすすめ度:

山崎ナオコーラ(変な名前)のデビュー作。
美術の専門学校の講師、ユリ(39)とオレ(19)の恋愛話。

うつみくんの大好きな永作博美さんが初主演で映画化するらしい。
「夫がいながら、20歳年下のみるめを翻弄するユリを、小悪魔的に演じる」
と記事に書いてあったのだけれど、
ユリは小悪魔じゃないし、永作さんみたいに綺麗でもない。

目は一重で、顔は丸顔。
薄い唇はいつもカサカサ。
体には肉が付きすぎている。
疲れた顔をしていることも多い。
しかし恋してみると、形に好みなどないことがわかる。
好きになると、その形に心が食い込む。
そういうことだ。

ってこの文章が好きなのに、綺麗な女優さんがユリをやってしまったら、
なんだか違う。と思ってしまう。
しかもユリはすごく子供。
39歳なのに、何もできない。料理も洗濯もだめ。自分の世界に生きている感じ。
永作さんは、しっかりしてそうだもんね。

それはそうとして、これはかなり好きな感じの文章。
世界観に共感できる。

もし神様がベッドを覗くことがあって、
誰かがありきたりな動作で自分たちによっているのを見たとしても、
きっと真剣にやっていることだろうから、
笑わないでやって欲しい。

んだ。

00:07 | や行(山崎ナオコーラ) | comments(1) | trackbacks(1)
オーデュボンの祈り (新潮文庫)
これはよかった揺れるハート

まず設定が面白いです。
コンビニ強盗に失敗した伊藤は、気がつくと見知らぬ島に来ていた。
そこは「荻島」という島で、江戸時代以降外界から遮断されているらしい。
不思議な島。
未来を見ることができるカカシの優午に、「人を殺すこと」を認められている桜。
嘘しか言わない男に、太りすぎて動けなくなってしまったウサギさん。
『ここには、大事なものが、はじめから、消えている。だから誰もがからっぽだ』
という、島に古くから伝わる伝説。
ある日、優午がバラバラにされて殺された。
未来を見ることのできるはずのカカシは自分の死を予知していたのだろうか?
だとしたらそれを阻止することは出来なかったのだろうか?

色んなキャラクターがでてくるんだけれども、
みんな魅力的で楽しい。
それでいてすごく巧妙に仕組まれた小説でもあり。
お気に入りの1作です。
00:05 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
深紅 (講談社文庫)
一家殺人事件の生き残り、奏子が正体を隠して犯人の娘の未歩に近づく。

うーーーーーん。
リアリティに欠ける、かなあ。
家族を殺されたカナコの生き様というか、
考え方というか、
心の傷のありようとか。

なんかしらないけど未歩の夫を殺す計画に
カナコも加担することになるわけなんだけど
トリックもよくわかんないし
そしてこんなに長い必要があったのかひら。

でもなんか賞とってる。
まあ、つまらなかったわけではないです。
でもものすごく面白いわけでもなかったです。
00:01 | な行(野沢尚) | comments(0) | trackbacks(0)
禁じられた楽園
響一は若くして実力を認められた天才美術家。
彼の作った映画を見ると、死に別れた人と出会えるらしい・・・
理由は分からないが、響一と同じ講義を受けていたさとしとアーティストの卵である律子は、響一からギャラリー開設を記念したパーティに招待される。
2人が山一つぶんを使って作られたギャラリーに足を踏み入れると、
響一は帰り道をふさぎ、2人を置き去りにしてしまう。
2人はおそるおそる前へ進んでゆくのだが。

ひとつの部屋をこえると次の部屋が現れる。
その奇妙さは「チャーリーとチョコレート工場」に似た雰囲気がある。
酔いそうな怖さ。

ラストはちょっとぶっとんでたというか・・・
ええーそんなまとめかた?という。
そうじゃないと収集つかないんだけどさ。
23:59 | あ行(恩田陸) | comments(0) | trackbacks(2)
黒い春 (幻冬舎文庫)
ある遺体の中から、未知の黒い胞子が発見された。
それから1年後、口から黒い粉をまきちらして死ぬ「黒手病」が流行。
被害者はどんどん増えてゆく。
治療法は全く分からず、対策チームを作り原因を究明しようと動き出す。

最近のホラーは感染系が多いねー
「感染」書いてたの誰だっけな。
タイムリーにもうちの大学で麻疹がはやってるけど。
原因不明の病気で次々と人が倒れる。
それに触れた人がまた倒れる。
一番ありそうで怖い。
鳥インフルが人に感染したら・・・とか
ハンセン病とかペストとか
まさにこういう状況だったんだろうなあ

笑えん。こわい。
口から黒い粉って死に方もこわい。
うひー
23:57 | や行(山田宗樹) | comments(0) | trackbacks(1)
グラスホッパー
復讐のために悪徳会社の契約社員となった鈴木。
ところがその復讐相手が目の前で轢き逃げされる。
鈴木は「押し屋」と呼ばれる殺し屋を追いかけ、正体をつかもうとする。
一方で、依頼されて人を自殺させる「鯨」、
ためらわずに女子供も殺せる「蝉」もまた、
それぞれの思惑のもとに「押し屋」を追いかけ始める。

うーん、伊坂さんの中ではあんまり好きではなかった作品。
鈴木の行動にもかなりの疑問符が浮かぶし、
ラストの展開もちょっと都合がよすぎでは。

鯨、蝉、槿の3人の殺し屋は、キャラが漫画にでてきそうなかっこよさ
なんだけれども、そういう部分が現実離れを感じさせられてしまって、
個人的にのめりこめなかったのかも。

やっぱり文体は好きなんですけど。
やるしかないじゃない。君の言う通り。
死んだ奥さんの言葉がきいてます。

23:55 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
葉桜の季節に君を想うということ
元私立探偵の成瀬は駅で自殺を図った麻宮さくらと出会い、恋に落ちる。
そんな中、成瀬は高校の後輩キヨシの想い人の久高愛子から、久高隆一郎の死の真の理由を探るべく、悪質販売会社「蓬莱倶楽部」の調査を頼まれる。

この結末・・・・
うーーーーーーーーーん。
まあ確かに騙されました!騙されましたよ。
あの人はいつでてくるのか、まさか、と思いつつ
まさかそれはないだろう、と決め付けた自分が悪いんだけどー
そりゃ色眼鏡で世界を見てましたけどー
でもなー。
ご丁寧にこの結末で大丈夫なのよってことを
改めて数字にして載せてくれた親切が逆にむかつくわ!みたいな 笑
23:51 | あ行(歌野晶午) | comments(0) | trackbacks(0)

にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ