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評価:
パウロ・コエーリョ
角川書店(角川グループパブリッシング)
コメント:現代に生きる魔女と、魔女を求める人々の心のお話。
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今回も表紙が可愛い。満足。
いつもと感じが違うなあーと思ったら、訳者が違う。
ラフな感じ。
「魔女」と呼ばれた、今は亡き一人の女性について、何者かが様々な人にしたインタビューを書き留めている、という設定で物語りは進む。
離婚を経てキリスト教に「見捨てられた」と感じる彼女が、本当の信仰とはなにか、自らにひそむ母神の力を目覚めさせることにより、人々の注目を集め、多大なる崇拝と批判を同時に浴びるようになるまでを描く。
あるひとつのはっきりとした宗教を持たない私には、大きな共感を感じることはないのに、こうしてまた宗教色の強い彼の作品を手にとってしまうのはいつもながらに不思議なことである。
今回のテーマは、キリスト教の教えについてではなく、キリスト教のあり方そのものについて提議をなしているようなところが面白かった。