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評価:
東野 圭吾
講談社
コメント:「推理小説が好き」という読者のどれだけが、犯人は誰かという推理を本気でしながら推理小説を読んでいるだろうか?謎と解決への道を残して、作者はペンを置いた異色の作品。
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だいーぶ昔に読んで、すっかり忘れていた本なのですが、
この間母が朝から血相を変えて、
「これ読んだ?!犯人誰?!!」と叫ぶので、再び手に取りました。
あー、そうそう、最初に読んだときは謎解きがされないミステリー
なんてこと全く予想だにしないで読んだから
最後「えっ?」ってなって、でも犯人はたぶんあの人だろうなー
というところで本を閉じてしまったんだった。
という反省をいかして、今度はカプセルの数から
ピルケースの動きから何から全部メモしながら読みました。
作者の提示したルール(と思われるもの)に、
ミステリーによくあるある種の”ずる”がないと信じるならば、
犯人とその手段はひとつに絞られる・・・と思うのですが、
それでも謎は色々残されたままなので、ちょっと不完全燃焼。
やっぱりミステリーはすっきり!さっぱり!そうだったのかー!
が
っていうのがないと駄目ですねえ。
読者に考えさせたい、という気持ちがあるなら
有栖川有栖さんみたいに、謎解きの章の前に
「犯人の目星はつけましたか?〜の謎は解けましたか?
分からない方はもう一度・・・」
みたいなお茶目な看板(?)を立てるのもよろしいかと思いますね★