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フィッシュストーリー
評価:
伊坂 幸太郎
新潮社
コメント:伊坂幸太郎の送る、なんとも素敵なホラ話集。

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作り話なんてものは全てがホラ話なんだよ、とでも言わんばかりの題名。
しかし見てみなさいよ、ホラ話でもなかなかいいもんでしょう、という自信が垣間見える題名でもある。

伊坂作品のこの短編集、特に記憶に残るわけではない。
あと数ヶ月もすれば、伊坂のフィッシュストーリー・・うーんどんな話だったけーわかんない、けどなんかたぶん面白かったよ。という程度のもの。
でもそれはそれで、そういう感じを求められている場合として、とても良い作品だと思う。
さすがの安定感です。さすがです。

22:16 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
ゴールデンスランバー
評価:
伊坂 幸太郎
新潮社
コメント:パレードの最中に首相が殺された。まるで覚えのない証拠が次々とあがり、見えない大きな力に犯人として追い詰められていく青柳。途方もなく大きな力に襲われたときに出来る、唯一のこととは・・・。

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突如、「首相殺しの犯人」とされた元配達ドライバーの青柳。
友人の不可解な行動、忠告。身の回りで起こる、不可解な暴力。
わけも分からないまま、次々とあがっていく見覚えのない「証拠」に、絶望感を覚えながらも、友人の言葉を胸にひたすら逃げ続ける。
時には殺人犯の、時にはたまたま出会った泥棒の、そして昔の同級生の力を得て、勝ち目のない戦いと逃亡の世界に飛び込んでいく。

よく出来た映画を観ているようだった。
映画化されたのは観てないし、キャストも知らないけど、面白いのかな?
ハリウッドでやったらかなり人気出そうだなあ。

14:25 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
終末のフール
評価:
伊坂 幸太郎
集英社
コメント:8年後に隕石が落ちてくる。そんな宣告を受けた地球人。荒れ果てた世界の片隅の、小さな命の灯火を描いた物語。

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地震後の読書復帰1作目がこれとは。悪趣味?
でもちょうど良かったなと思った。

終わってしまう世界を目の前に、あがいたりもがいたり諦めようとしたり。
大事な人を失って、未来を失って、それでもなお「今」生きている命は輝いているんだということを
この作品は語っていたから。

仙台のとあるマンションの、生き残りの住民たちに1人ずつスポットを当てながら話は進む。
各回の話を少しずつリンクさせながら。
ボクサーの人の話の回だったかな、
「今のあなたの生き方は、あと何年生きるつもりの生き方なんですか?」
というセリフが心に残った。
このキャラクターは、明日死ぬとしても、1年後でも、8年後でも、50年後でも、生き方を変えない。
それで良いという生き方をしている人だった。
ちょうシブイ!

重すぎず、軽すぎず。とても読みやすい作品だと思います。
22:23 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
ラッシュライフ
評価:
伊坂 幸太郎
新潮社
コメント:とある町の、お互い知らないところでほんのちょっとずつ重なりあっているいくつもの人生の一部を切り取った物語。

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lash, lush, rash, rush  life。

仙台のとある町に暮らす人達の人生が、入れ替わり立ち代り描かれる。

泥棒を生業とする男。
「高橋」を神と崇める青年。
職を失い、野良犬を拾った男。
権力に屈せられた新人画家。
不倫相手の妻の殺人を計画する女。

それぞれの人生が、他の誰かの人生に少しの影響を与え、
その影響がその人を「特別な日」へと導いていく。
そしてその人がまた他の誰かの人生に影響を与え・・

人生はリレーのようなものだ、と本書は言う。
ある人にとってのゴールが、違う誰かのスタート地点になる。

そんな本書のテーマは、1冊の本の領域を越え、「伊坂作品」全体にまでも及んでいるわけであるのだが、これはちょっとずるいぞ、と思うのだ。
だってそんなに全伊坂作品の登場人物とかエピソードとか覚えてないもの!!
でもそんな風に違う作品ともリンクしてるんだぜ〜とか言われたら
気になっちゃうじゃないか・・・。
困ったさんなのである。

面白かったのだけれど、「オーデュボン」のようにものすごく良かった!と思う作品を読んでしまうと
まだまだこんなもんではないでしょうーお願いしますよ、という気持ちで
辛口評価になってしまうため、星3つという結果です。



16:21 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
魔王
JUGEMテーマ:小説全般


あーまたこれは評価の難しい本。
やっぱり伊坂さんって村上春樹氏に似ている。
と思うのは私だけではないはずです。
村上春樹も、時々、私にとって評価の難しい本を書く。
文章力がずば抜けているがゆえに、とっつきにくい物語でも「物語に魅力がない」のか、「私の読解力が足りない」のか分からず、様々な角度から検討して、どうにかその作品を「素晴らしい」と言わなくてはならないような気になるような、そんな作品である。

本作は、「魔王」と「呼吸」の中篇2作からなっています。
しょっぱな未来党の犬養、なんて出てくるものだから歴史物語パロディ版かしら、なんて思っていたら、主人公が相手を意のままにしゃべらすことが出来るという超能力(腹話術)に気がつきます。しかも題名が「魔王」。これはきっと主人公が超能力を使って「魔王」=犬養と対峙する、そして本人が知らぬ間に「魔王」と化してしまう物語に違いない!!
と、出だしから暴走して読み進めたら、けっこうな勘違いで、すっかり肩透かしをくらしました。

何か、物語の全てが「伏線」のまま終わってしまったような、
張り巡らされた「伏線」が、たどり着く場所を見つけられずに彷徨っているような。

もちろん文章の節々には、さすが伊坂さんだなあと思わせられるフレーズがたくさんあって、ごきげんようおひさしぶりのせせらぎくんのこともそうだし、(これも村上春樹を連想させるが)「考えろマクガイバー」という台詞だとか。

「命令」と「群集」のふたつが、人を突き動かすという場面は恐ろしかった。
恩田陸の物語を思い出した。
作品の題名は忘れてしまったが、村人が「神隠し」に会い、返ってきた人々は何かを「変えられて」しまう。主人公たちはその異変に気がつき、なんとか「連れ去られない」方法を考案するのだが、その間にも次々と村人たちは作り変えられていってしまう。
確か主人公たちは人を作り変える工場のようなものを発見し、その描写がかなーり恐ろしいものだったのだが、村の中で変えられていないのがいよいよ主人公たちだけとなった時、正しいことと間違ったことがひっくり返ったのである。

この結末は私にとってかなりの衝撃であった。
しかし考えて見れば、この民主主義社会においては、正しいこととは多くの人々と同じであることなのだ。もし何かのきっかけで、周りの人が同時期にAからBの考え方へ移行したとすれば、途端にAは非難され、Bが正義としてもてはやされるようになる。
もちろんこれは、流行好きな日本人ならではのことなのかもしれないが。

長くなったが、とにかくこれと同じような恐ろしさが本作にも感じられる。
本当に正しいことは、本当に自分が望むことはなんなのか。
それを1人1人が、ようく考えなくてはいけないのだ。
インターネットが悪いわけでも、この情報社会が悪いわけでもないだろう。
しかし何も考えないでいれば、流されてしまいやすい状況が、今の日本に整っている。
小学生の読書感想文の「コピペ」が存在し、自分の頭で考える前にパソコンの電源を入れるような時代。

・・・と、話がそれてしまいました。
たぶん伊坂さんは、こんな社会問題を提起したいがために物語を書いたわけではないでしょう。でも、読者が勝手に触発されて考えるのは勝手ですよね。

「呼吸」は、「魔王」の5年後の話。
犬養は首相に、そして「魔王」の主人公の弟が、「異常なまでの直感」という超能力を手にします。彼もまた兄と同じように、群集の流れの中で立ち止まる存在なわけですが、「呼吸」に描かれるのは彼の戦いへの「エピソード」のみだ。
テレビを見なくても、政治のことを考えなくても、空を見上げて呼吸さえすれば生きていけることを知っている彼。
同時に、兄の声に耳を傾け、お金で世の中を動かせるとも考えている彼。
本来なら、この物語の続きにこそ、小説らしい大冒険が待ち受けているに違いない。
それと同時に、何も起こらずに彼の人生は終わるかもしれない。

まるで恩田陸さんの「図書館の海」。
私としては、小説家になった以上、できるだけ読者の納得のいく形を示して欲しいものだ。
想像力に乏しい私に想像し得ないような物語を楽しむために、
私は小説を読んでいるのだから。
00:17 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)
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今回は短編・・・がくっついてる感じの。
ザ・第2弾ってかんじかなあ。
1作目みたいなインパクトはないものの、
しっかり2作目としての役割を守っているというか。
あいかわらず皆さん男前です。あい。
22:43 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
死神の精度
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最近伊坂幸太郎作品がどんどん映画化されますね。
しかしこの人の本はハズレがない。
恐ろしいほどに。

人が寿命と病気、天災以外のもので死ぬ時、
実はそれは神様の裁量で決められているのです。
そしてその人が「ほんとうに死んでいいか」、
それを調査するべく人間界に送られるのが死神さん。
ほとんどの死神がろくに仕事をせずに「可」の報告書を提出する中、
主人公の死神さん(人間界名千葉さん)は真面目な方で
ほんの短い間、さまざまな人の人生というものに関わっていきます。

ショートストーリーがいくつか挿入された本なのですが、
ラブストーリー、推理もの、ハードボイルドなどなど
次々と様子を変えていくんです。
かと思えば、ちゃんとひとつの輪におさまってる。
贅沢な一冊です。
00:38 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(1)
陽気なギャングが地球を回す
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すきすきー
こういうテイスト。

嘘を見抜く才能をもった成瀬と
口から出まかせをつかせたら右に出る者はいない響野と
スリ名人の久遠と
正確な体内時計を持つ雪子。
この非凡な4人組は銀行強盗。
なぜ彼らは銀行を襲うのか?
彼らは言う。
「わたしたちが求めているのはロマンなんだよ」

ところがあるとき、銀行強盗の戦利品を「じめじめとした、暗くて残酷な、金の稼ぎ方」をする、「中学生がやるカツアゲと何ら変わらない」、「こそこそして姑息な」輸送車襲撃犯に横取りされてしまった。
ふたつの銀行強盗犯が互いの逃走中にかちあった、これは奇跡のような偶然なのか、それとも誰かの裏切りなのか?奪還に動いた彼らの前にはひとつの死体が現れる。

とにかく軽快愉快爽快なサスペンス。
23:10 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
チルドレン
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変人奇人非常識な陣内くんにまつわる連作短編集。
銀行強盗の人質にされたり、「世界が俺のために時間を止めた!」と言い出し、それが本当か検証しだしたり。
陣内くんの魅力をたっぷり楽しめる本です。
物語自体はさらりと軽く楽しめるタッチなんだけど、
本を読んでいるということを感じさせないくらい、ほんとうに自然に文字が選ばれて並ばされているかんじがした。
伊坂さん、すげーっす。
18:01 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)
重力ピエロ (新潮文庫)
泉水と春は義兄弟。
死んでしまった美しい母、癌の父親。
連続放火事件と、謎のグラフィティアート。
その謎解きを始めた家族の行方とは。

謎解きや犯人探しははっきりいったらどうでもいい。
作者もどうでもいいと思ってる気がする。
泉水と春のなんともインテリな会話が面白い。
出だしの文章がすごくよくて、それが最後までこの物語をひっぱっていってるかんじ。
筆力あります。
22:41 | あ行(伊坂幸太郎) | comments(0) | trackbacks(0)

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