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慟哭
ジャケ&タイトル買い。古本屋にて。
連続幼女誘拐事件を追う刑事佐伯と、娘を亡くした悲しみに耐え切れなくなった松本が
宗教に依存し、やがて娘を復活すべく黒魔術に手を出していくさまの
二つが交差しながらこの物語はすすむ。
さすがに宗教、黒魔術というテーマはついていけなかったが、
実際にそのようにのめりこんでいる人もいるのだから、必ずしも非現実的ではないし
共感できなかったからといってこの小説が駄作というわけではない。

むしろこの小説は素晴らしい。
そこに張り巡らされる伏線が、実に巧み。
正直、この小説に仕掛けられた「大どんでん返し」には、
完全とは言わないまでも途中から薄々気がついた。
それでもあたしがこの本をいい、と思うのはなんでだかよくわからない。
本の批評って苦手だ。
人でも本でも映画でも、雰囲気を感じて好き嫌いを決めるからかな。

「慟哭」って言葉も好き。
張り裂けそうな悲しみ、やるせなさ、憎しみ、叫びたいけど叫べない、
そんな感情を全部表している感じで。
この本の中にたった一度だけある「慟哭」という言葉、
タイトルにしているだけあってどこでどのように使うかっていうのはすごく重要。
その点、気に入りました。

読みたい、と思わせてくれる作者が見つかるとうきうきする。 
22:29 | な行(貫井徳郎) | comments(0) | trackbacks(0)
プリズム
評価:
貫井 徳郎
実業之日本社
(1999-10)

小学校の担任の女教師が殺されたところから物語りは始まります。
正直最初はそこまで面白くないなぁーって思ってた。

Scene1ではクラスの生徒が事件の推理をして、その推理の中で「犯人」になった人が今度はScene2での語り手となり事件の真相を探っていく・・・という形で話が進んでいく構成は今までのミステリー小説ではみたことのなかったパターンで面白いな、とは思ったんだけど、その人が探偵めいたことをする理由とかが、あまりに直接的に書かれすぎていて(例えば私はこうこうこういうわけで自分なりにこの事件の真相を知りたいのだ、みたいな感じで)それがちょっと稚拙かなって。行動とかセリフとかそういう自然なところで読者に状況を分からせるような書き方のほうが読んでて楽しいじゃない。あるストーリーを進めたいために登場人物に行動させてるっていうのが、それは書き手として当たり前なんだけど、読んでて「みえちゃう」っていうのはつまらんものね。

けど一つの事件に対する推理が次々と顔を出すのは楽しい。考える人によって事件の真相が違うのと同じように、殺された美津子の像も語り手が変わるたびに新しい面をみせる。「結局わたしは(俺は)美津子という女のことを何も知らなかったのだ」というセリフが何度もでてくる。毎日のように顔を見合わせてたとしたって、相手のことをどれだけ分かってあげられてるんだろう。人によって自分がみせる顔っていうのも絶対違うし、それじゃあほんとの自分ってどこにいるんだろう。って似たようなこと前書いた気がするな。

そして結局真相は闇の中、っていうラストがそのまま「ある人の姿」を示唆してるところが良かった。

誰にも決められないんだよね。

答えは自分で見つけるしかないんだし、

その答えを信じることが大切なんだよね。

 
22:15 | な行(貫井徳郎) | comments(0) | trackbacks(0)
神のふたつの貌
評価:
貫井 徳郎
文藝春秋
(2001-09)

貫井さんはなんか宗教もってるのかなあ
なんでこんなに話に宗教がでてくるんだ。
宗教の話をしたいがために書いたみたいな作品。
オチも途中で気がついちゃったしなー
いまいちかもー
21:35 | な行(貫井徳郎) | comments(0) | trackbacks(0)
天使の屍
評価:
貫井 徳郎
角川書店
(1996-11)

最近多いですねー
未成年の放火。
病んでる若者。
不安になる日本の未来?

中2の息子が突然飛び降り自殺を図る。
悩んでいた風もない、いじめられていたわけでもない、
どうしてうちの息子が?
父親は真相を突き止めようと動き出すが、
そこに立ちはだかるのが「子供の論理」。
そしてさらに一人、またもう一人と
少年たちが身を投げてゆく。

ミステリーって書いてあるけどそれは疑問。
ミステリー好きで、謎解きをしたい!っていう人はやめといたほうが良いです。

知らないほうがいいこともある、ってのは分かる。
死んでからだって、人に知られたくないことくらいある。
でもこの世は生きている人のためにあるんだから、
残された人が苦しい思いをしているんだったら教えてあげてもいいのかも。

正しいとか正しくないとか、じゃなくて
だから論理とか、じゃなくて
気持ちで動くものってあると思うし。

まあちょっくら考えさせられた本、かな。

21:13 | な行(貫井徳郎) | comments(0) | trackbacks(0)

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