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つきのふね
評価:
森 絵都
角川書店
コメント:心の居場所を探してさまよう人たちを描いた作品。

JUGEMテーマ:読書
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親友を裏切ったことでグループから孤立してしまったさくら。
心をよせていた智さんも、だんだんと心を失っていく。

「自分だけがひとりだと思うなよ」

という強いメッセージが残る。
自分だけが辛いわけじゃない。
自分だけが孤独なわけじゃない。
自分だけがなんてこんなにひとりなんだろうと思う夜もある。
世の中の自分以外の全ての人が幸せそうに見える日もある。
でも本当は、きっと違う。
みんなが「ひとり」を抱えていて、誰もがちゃんと見れば「誰か」に見守られてる。

そんなふうにささやきかける作品。
優しいねーいつもながら。

20:27 | ま行(森絵都) | comments(0) | trackbacks(0)
いつかパラソルの下で
評価:
森 絵都
角川グループパブリッシング
コメント:厳格だった父親の死後、本当の父の姿を追い求めて旅に出た3人兄弟。しかし、父の跡を追いながら見えてきたのは、自分たちの想いだった―

JUGEMテーマ:小説全般
JUGEMテーマ:読書
 
真面目で、頑固で、とても厳しかった父。
そんな父の死後、「彼の死は私に原因がある」という1人の女性が現れる。
思いもよらない父の「裏の顔」を知り、父は本当はどういう人間だったのかを知るべく、兄弟3人が旅にでる。

ことばと文章、物語の進め方が丁寧で読みやすい。
んー、しかし何かが物足りなかったか。
もうちょっとパンチが欲しいな。


02:08 | ま行(森絵都) | comments(0) | trackbacks(0)
風に舞いあがるビニールシート
評価:
森 絵都
文藝春秋
コメント:直木賞受賞作。多才、ではなく多彩、という言葉が似合う。人がひとりひとり、生きるうえで大切にしようと思っていることと、それを大切にすることの難しさや矛盾を、6つの違った形で示してくれた作品。

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以前に読んだ「カラフル」のイメージとだいぶ違った。
こんなのも書けるんだ、と正直驚かされた。
第135回直木賞受賞。

●●●目録●●●

○器を探して

人気料理家のアシスタントの主人公が、恋人にプロポーズされるはずだったクリスマスの日に美濃焼の器を買ってくるように頼まれる。
選びたくない複数のことからどれかを選ばなくてはならなくなったとき、本当の自分が否応なしに出てくるという現実。


○犬の散歩

犬のボランティアをするために水商売をしている主人公。
ボランティア、というものに一歩踏み出せない私は、そして多くのひともたぶん、怖いのだと思う。
足を踏み入れようとする現実が、自分の力で変えられることが無に等しいと分かっているから。
自分の無力さに苦しむくらいなら、見なかったことにして心の外にしめだしたほうが楽だから。
犬のボランティア、というものを選び取り、無我夢中でそれに向かう主人公を羨ましく思った。


○守護神

大学のレポートをただで肩代わりしてくれるという伝説の女に救いを求めて彼女を探し回る主人公。
うーん、これはあんまり面白くなかったかな。


○鐘の音

仏像の修復師が、とある仏像に心を奪われてしまう。
もっと美しい姿にしたいという気持ちと、不完全だとしても元の姿に修復しろという師匠の言葉に悩む主人公。
器用で誰にでも好かれて生きていくのと、不器用で自分の世界を頑固に守るのと、
どちらが良いかなんてことはわからない。
どちらも互いに互いを羨ましがり、そうであっても自分の生き方を変えることもできない。
どんな生き方をしても、幸せも苦しみも、人それぞれ違う形でやってくる、ってことかな。


○ジェネレーションX

仕事のミスで、若造と一緒に取引先に謝りにいかなくてはならなくなった主人公。
遅刻はするわ、車内では始終携帯でしゃべってるわで初めは気に食わなかったのだが、野球という共通点を得て、徐々に主人公は自分の青春時代を思い出し懐かしむようになり・・・。
自分は今は中途半端な年代だけど、中学生や高校生を見て、やっぱり「若いなあ」と思う。
老婆心から駄目駄目、と思うこともあれば、純粋さやひたむきさを眩しく思うこともある。
親父だって時には無茶しちゃうんだぜ、という素敵な話。


○風に舞いあがるビニールシート

国連難民うんちゃら機関で働く、専門職の男と事務職の女が結婚する話。
一般的な幸せ、とかってものは、もしかしたら存在しているのかもしれないけど、でも結局自分が「それってちょっと違う」「こうしたい、こうしてることが幸せ」と思ってしまったのなら、他人がどれだけ否定しようが可哀想な人と嘆こうが、それが真実なのだ。
私も惑わされたくないな、と思った。


いっこいっこ書いてたら疲れた;
20:37 | ま行(森絵都) | comments(0) | trackbacks(0)
カラフル (文春文庫 も 20-1)
おもしろかったー♪
1時間程度の電車の道中で読みきってしまいました。

前世で「大きな罪」を犯して死んだ僕の魂の前にプラプラという天使が現れる。天使が言うことには、僕は抽選に当たり、現世で「再挑戦」するチャンスを与えられたのだ。
そして僕は小林真という、薬物自殺を図った少年のカラダにホームステイすることになる。フラメンコ教室の先生と不倫をしていた母に、うわべだけの父、嫌味ばかりいう兄。初恋の相手は援助交際をしていた。
とりかえしのつかないことばかりがあふれている、このめちゃくちゃな世界で、僕は真の代わりに生きていく中でたくさんの誤解に気がつくことになる。

それは、黒だと思っていたものが白だった、なんて単純なことではなく、たった一色だと思っていたものがよく見るとじつにいろんな色を秘めていた、という感じに近いかもしれない。
黒もあれば白もある。
赤も青も黄色もある。
明るい色も暗い色も。
きれいな色もみにくい色も。
角度次第ではどんな色だって見えてくる。

勘違いとか、見えないこととか、嫌なこととかたくさんあって、
だけどこの世に生まれついてしまったことはどうにもならない。
そんな世の中でどうにかこうにか生きていくための、
ひとつの解決策を教えてくれるお話でした。
23:40 | ま行(森絵都) | comments(0) | trackbacks(0)

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