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ウランバーナの森
評価:
奥田 英朗
講談社
コメント:ジョン・レノンの語られざる日々の一部を埋めようとつくられた物語。

JUGEMテーマ:小説全般
JUGEMテーマ:読書
 
世界的に有名なポップ・スターのジョンが音楽から離れ、夏の休暇を家族で軽井沢で過ごしている。
ところがある日ひどい腹痛に見舞われ、ひどい便秘に。
妻のすすめでアネモネ医院へと通うことにしたジョンだが、病院の帰りの道で過去の亡霊と出会うようになり・・・。

奥田英朗のデビュー作。
そうか、なんかいまいちだなと思ったらデビュー作。
なら仕方ないなー。なんてまた上から目線なことを思ったわけです。

しかしねーふざけてるよね(笑)
便秘のシーンが異様に詳しいんですよー。
ふごもももももっ。うががががががっ。
ってフンバル主人公。芋を食べ。浣腸をして。
どおりゃああああああーっ。ふっむむむむむむむーっ。
そして出ない・・・。
(この表現ほんとに作中に書かれてるんですよ)
いや、気持ちは分かる!いち女子として痛いほど分かる!
しかしそれを天下のジョン・レノン様がやっているかと思うと実にシュールというか
良くこんな話にしたな、と、こう思うわけです。

そういう面白さと、アネモネ医院の医師のとぼけたキャラの面白さと、ジョンの過去へのトラウマ話の真面目さが程よい具合に混じっているのだけれど、全体的にうーんいまひとつ!もう一歩!感が否めない。
会話や話の流れがちょっとわざとらしいので、それが本の中の物語と、それを読む私との間に壁を作ってしまっていたのかなあ。

19:32 | あ行(奥田英朗) | comments(0) | trackbacks(0)
ララピポ
JUGEMテーマ:読書


JUGEMテーマ:小説全般


奥田さんって色々な物語を書く人ですね。
面白いのやら怖いのやらシリアスなのやら。
一貫して言えることは、この人は本当に文章力があるんだなってこと。

ララピポは6話で構成される、連続短編集みたいな感じ。
1話の主人公は学歴にしがみつく対人恐怖症のライターで、
2話では1話のライターがセックスを盗み聞きしていた上の階の住人で、お水のスカウトマン。
3話は彼がスカウトしたAV出演する中年のおばさん・・・・
という風に、視点を次々と変えながら、それでもページをめくるにつれて、一貫した「何か」をびしびしと読者に伝えてきます。

ザ・現代小説、という感じ。
30年後に読んだら世間の人はどういう風にこの物語を捉えるだろう。
30年前だったら、きっと非難ごうごうで打ち捨てられているか、ハテナマーク全開でそっとページを閉じるか。

「格差社会」「負け犬」
そういう言葉の中でもがく中で、どんどん泥沼にはまって、
最後には何かしらの形で破滅を迎えるのだけれど、
最後にほんのちょっぴり希望のようなものが見える。

しあわせってなにか。
考えたってしあわせになれるわけじゃない。
なんでもいいから、自分の道にしがみついていけばいい。

という逆説的ポジティブ本として受け取るのか、
現代社会の中で生きるってことはこんなにも厳しいことで、
現代人ってもうどうしようもねえなあ、という
作者の嘆きをつめこんだ本とみるのかは


じゆ


・・・つい頭に浮かんでしまった。
反省。



10:46 | あ行(奥田英朗) | comments(0) | trackbacks(0)
最悪
JUGEMテーマ:読書


01:03 | あ行(奥田英朗) | comments(0) | trackbacks(0)
空中ブランコ
評価:
奥田 英朗
文藝春秋
(2004-04-24)

いっやーコレ、面白いですね。
先生、最高っす!

超変人な精神科医の先生と、そこに通ってくる患者さんのストーリー。
とにかく注射が好きで、なんだかんだと理由をつけては
注射を打ちまくる先生なのに、
なんだか不思議に弾きつけられてしまう患者さんたち。

心の闇、少なからず誰でも持っている部分。
小説の中の人物なのに、患者さんと一緒に自分まで
ふんわりと心が軽くなるような。
22:06 | あ行(奥田英朗) | comments(0) | trackbacks(0)

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