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評価:
M.K.シャルマ
文藝春秋
コメント:インド人から見た日本、実はこんなに変だった!
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日本人がインドにいって、「インドってこんなんだった!!」という本はたくさん見かけるけれども、その逆の本というのは目にしたことがあるだろうか?
インドにいくと世界観が変わる、とインドに行った日本人は必ずといっていいくらい口にする。
そこまで文化が違う国なら、もしかするとインド人のほうでも「日本に行くと世界観変わるぜ」なんて言っているのではないか?
そんな好奇心がむくむくとわいて手にとった1冊だった。
訳者がこの本と出会った経緯から話が始まるのだが、訳者がインドのとある本屋でたまたま手にした1冊が後のインドの旅でたまたまお邪魔した家の主が書いたもので、さらにそれはベストセラーでもなんでもなく、自費出版で出して本屋においてもらっていたものだというのだからすごい。
そして肝心の著者の語る日本体験記がまた面白い。
日本人からすると、自分たちはなんて清潔な民族なのかと思うのだが、インドに生まれ育った彼から見ると
「信じられなーいそんなことするの無理!靴さわるとか無理!他人の箸が入った鍋のものを食べるとか無理!おしり紙でふくだけなんて無理!お釣り数えないとか意味わかんない!財布の扱い適当すぎなのに盗むほうが悪いとかどんだけ!」
等々々・・・
それでも彼は頑張って日本の文化に馴染むべく血のにじむような努力をするわけです。エライ。
ビジネスマンなので、日本とうまくビジネスをしていくためには、日本人に対してどのような態度をとるべきか、ということについて多く語られているのだけれども、これが本っ当に面白い。
日本人のいいところも、変なところも、滑稽なところも、全てを新たな視点から見させてもらえた。
オススメの1冊。