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ガラスの地球を救え―二十一世紀の君たちへ
評価:
手塚 治虫
光文社
コメント:手塚治虫から、現在の子供へも今なお響くメッセージ。

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成田空港内の本屋にて購入。
面陳でかなりプッシュされていた。
こういう、書店がオリジナルに推す作品には弱いものがあり購入。
今ブッダブームだしさ。

本書は1989年の著者の死により完結を見ることができなかったため、他の原稿の一部やメディアでの発言を加えて1996年に発行されたものらしい。
著者は本書の中で、科学の進歩への危機感、自身の作品がうまれた理由と意味、自身の子供時代から将来の(2011年現在よりもっともっと先の未来)ことにまで話を進めています。
20年以上前の時代にいて、今の時代の状況をぴたりと言い当てている。
それを憂い、どうすればいいかを考えてくれている。
「古めかしさ」を微塵にも感じさせないのは、まさにこの人が天才と言われるゆえんなのだろうかと思わされます。

そして彼の予言(?)によれば、これから日本は宇宙ステーションの開発に乗り出し、人類は宇宙に住むようになる。そしてそこで生まれ、青い地球を眼下に育った子供たち(=宇宙人)が、科学の力にのまれ自然を損なう地球人に警鐘を発することで、初めて人類は自然と宇宙と共に生きていけるようになるのだ、ということなのです。

同じ発言をしても、言葉に威力をのせることが出来る人とそうでない人というのがいる。
話の持っていきかたなのか、その人のカリスマなのかは分からないが、
一言一句が力をもっている、なんとも贅沢な1冊だったと感じた。

22:47 | た行(手塚治虫) | comments(0) | trackbacks(0)

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