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評価:
グレイス・ペイリー
文藝春秋
コメント:40年の間に出版したたった3冊の本で、アメリカ文学界に名を残したグレイス・ペイリーの短編集。
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はっきり言って難解なので私には分からなかった。
文学的が「すぎる」という印象。
文学をするのに文学的過ぎるって、自分で感じててなんじゃそりゃと思ったが。
彼女の本を翻訳すると決めたとき、アメリカ人に「あの癖のある文章が日本語に訳されるなんて、信じられないね」と言われた、と訳者村上春樹があとがきで述べているし。
作者さんは詩も書いているらしいので、文章もなんとなく詩的な感じ。
普通の物語と思っていつものペースで読み進めてしまって、気がつくと話の流れについていけなくて慌てて前のページに戻る、ということを何度も繰り返しつつ読んだので、けっこう時間がかかった。
でもなんとなく「短編の醍醐味」っていうのが、こういうものなのかなあー、というのを感じられた気がする。