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評価:
山崎 マキコ
文藝春秋
コメント:28処女。仕事一筋で生きてきた彼女を突然襲った「寂しい」という感情。お見合いをして、合コンをして、お洒落をして・・・生き様を少し変えてやってきたモテ期。彼女を待っている未来の姿とは?
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久々に「失敗したなあ」と思った本。
出だし数ページパラパラっと見たらわりといけるかなあと思ったんだけど。
終盤はほんとうにひどかったわ・・
まあ好き嫌いがあるんだろうけど、丸の内OLさんとかが見たらものすごく面白いのかもしれないんだけど。私は苦手。こういう本を好きになる女の人もきっと苦手だろうな。
以下、ネタバレのためご注意ください。
仕事一筋でやってきたキャリアウーマンの処女が、寂しくなって彼氏が欲しくなって見合いしたり合コンしたり小奇麗にしたら男が寄ってきて、それで嬉しくなって好きでもない男と遊んだり、好きな男にふられた辛さを違う男で紛らわせようとしたり、それで責められても私が悪いから責められても仕方がないんだわと思って、でも結局昔の幼馴染が出てきて「愛してる結婚しよう」で、仕事も恋も手にしてハッピーエンド。
って。
最高にくだらなくない?
最後許せなかったのが、妹がうつ病になって主人公の部屋に住むようになるんだけど
妹にむかって「自分を否定するのは見苦しい。いい年なんだからやめなさい」
大量の薬を飲んだ妹に「いますぐ出てけ、帰って就職口を探しなさい。病院に行くのを同意するんじゃなかった。顔もみたくない!」
さらに妹手首を切って自殺未遂。
いや、ここまではいいよ?他人の気持ちを全く無視する主人公とそれに傷つく妹ってことでいいよ?
でもその後、病院に駆けつけて謝る主人公に向かって
妹「今回のことでふんぎりがついた。地元に帰って教師になる。どんなに重荷を背負っても、神様が生きろといっているから、わたし生きる」
は???
作者はうつ病患者のことについてほんのちょこーーーーーっとでも何か調べたんでしょうかね?
そんで主人公はこの後好きな人にふられた勢いでナンパ男とエッチして後悔して死ぬ気もないくせに薬飲んで、ちゃっかり見合い相手に電話して「薬大量に飲んだから死んじゃうかもしれない〜」とか言って、「あんな魚顔の人のことなんか好きなわけない」と言ってたその男が昔の顔馴染みだとわかった瞬間に「なんで早く言ってくれなかったの!もう!愛してる!」
・・・・・ は ?
これ、ギャグで書いてるんじゃないよね?
うーん、でも実際にこういう女が幸せを掴んでいるのかもね。
こういう生き方がうすらさむくて出来ない私だから、こういう本に嫌悪感抱いてイライラするんだろうな。ああ、早く違う本読んで口直ししなくては。