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水晶萬年筆
評価:
吉田 篤弘
中央公論新社
コメント:街をテーマにした短編集。

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相変わらずの、半次元ずれた世界感。
ただちょっと起伏が少なすぎるのが個人的には物足りない。
ゆるゆるとしたお洒落感を束の間味わって、物語が終わったらもう何も覚えてない。
そんな感じで。
詩的というのか、メタファーが多すぎるというのか。
でも気になってまた違うのを見つけたら読んじゃうんだろうな・・・

23:28 | や行(吉田篤弘) | comments(0) | trackbacks(0)
百鼠
評価:
吉田 篤弘
筑摩書房
コメント:タクシーに乗っていたらふと降臨した3つのタイトル。書き始めて見ると、どうにもその3つを平行して書きたくなってしまう。そんな不思議な始まりで作られた物語の第1章のみを集めた作品。

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手放しですごい良い!
とは言えない。
でもどこか気になる。
そういう意味での気になる度としては現在ピカイチの吉田篤弘作品。

彼の作品は不思議なベールをまとっていて、物語の粗筋を語ることが難しい。

「一角獣」は角のはえた自転車を拾った中年の男の話。
「百鼠」は3人称小説を書く作家に、天上からサポートをする仕事をする「朗読鼠」の話。
「到来」は自分のことを物語りに書いてしまう作家の母親を持つ、でべその女性の話。

なんだろう、魅力が全く伝わらないこの感じ(笑)
とにかく読んでみて好き嫌いを決めてください、としか言いようのない作品を作る人なんだなあ。



目次

一角獣 /  百鼠 /  到来

23:27 | や行(吉田篤弘) | comments(0) | trackbacks(0)
78
評価:
吉田 篤弘
小学館
コメント:ナナハチと呼ばれる、78回転で回るレコードにまつわる物語。運命か、偶然か、前世のめぐり合わせ?音楽にも物語にも世界にも終わりがないようにという思いがこめられたと感じる作品。

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古本屋にて発掘。
気になる著者のひとり、吉田篤弘の作品。

ずいぶんとアーティスティックな物語を書く人だなという印象。
本作の装丁も、奥さんとふたりで手がけているようだ。

「あらゆる場所で、あらゆることがでたらめに響き合う物語」と小学館の帯が銘打っている通り、本作はいくつかの場所と時代と登場人物のエピソードが入れ替わり立ち代り姿を見せる形で描かれている。

それらの話はほんのわずかながらにリンクしているが、推理小説のようにそれが伏線になり、最終章で物語は急速にひとつにまとまりエンディングへと向かっていく、という展開には決してならない。
交わりは交わりとして存在し、それ以上にもそれ以下にもならない。
そうと分かっていながら、私はこれを書き終わったら、この物語の時間軸と交わりを確認するためにペンを握ることとなると思う。しかしその行為は全く無意味なものだと思う。


本作のテーマは、「終わらないもの」。

いくつもの物語を紡ぎながら、何度もでてくるこの終わりという言葉と終わりがないという言葉が印象的だ。
とりわけて音楽というものに焦点を当てながらも、ときに世界を、ときに命を、ときに物語の、終わりと終わらないこととを語り続ける。

こんな台詞がある。
「世界なんて、まだ終わらないというのに、ヒトが世界を終わらせたがっている。」
登場人物のひとりである作家は、終わらない世界の物語を紡ぎながらも、それが書物という限りあるものの中におさめるには終わりを受け入れなければいけないことに失意を抱く。

それは、「音楽のようなものだ」ともいう。
そして「ソコに必ずきっとアルけれど、目に見えないのが音楽だ。」と。

ではなぜ人はレコードという形で、本という形で無限のものを有限の中に閉じ込めようとするのだろうか。物語から離れて冷静になって考えてみれば、その答えは伝えたいことを不特定多数の人間に伝えようとするときの、とても有効な手段だから。とでも答えられようか。
受け手の側からすれば、自分の脳内では生み出せないものをほんの断片だけでも手に入れたいから。というのが、少なくとも私が出す答えだ。

一度始まってしまったらその終わりを見なくては気が済まない。それが人という生き物なのである。
そして終わりを見ても、実は終わりがないということさえどこかで感じている。
だがその先はきっとアルけれども、見えない。想像するしかない。
しかしそれは想像にすぎない。紡ぎ手しか正解を決められないし、例え続きの物語を描いたとして、その終わりにまた始まりが生まれ全くキリがない無限のループに陥る。

ここまで考えて私は思った。
「うん、諦めるということを受け入れよう」
正しさを知ることを諦める。そして紡ぎ手に感謝をする。私1人では行けなかった世界を垣間見せてくれて本当にありがとう、と。そしてひととき物語の終わりの続きに思い耽り、やがて忘れる。だがその物語は確実に私の血肉となって存在し続けているのだ。



13:10 | や行(吉田篤弘) | comments(0) | trackbacks(0)
つむじ風食堂の夜
評価:
吉田 篤弘
筑摩書房
コメント:なんかいちいちお洒落な雰囲気を身にまとった作品。懐かしいようで、遠く異国の情緒を感じさせる。面白い、というのとはまた違う。雰囲気を楽しむ作品。

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なんていうかお洒落な本だ。
月舟町につむじ風食堂、だもんね。

先生、帽子屋さん、果物屋さん、デ・ニーロの親方なんて
固有名詞をあんまり使わなかったりすると
ぐっと雰囲気が出るもんですね。

とにかく哀愁が漂う主人公。
実在したらかなり好きになると思う(笑)

最後の「ここ」に関する論議は
とても面白かった。
00:19 | や行(吉田篤弘) | comments(0) | trackbacks(0)

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